おはようございます。
今回はちょっと珍しい患者さんが来院されたので
皆さんにお話していきたいと思います。
先日来られた患者さん。
首の痛みで来院されたのですが、
それとは別に痛みは出ていないけど、
手の甲側に何かボコッとしたものがあるとのこと。
以前に周囲の人に指摘されて
整体や整形外科を受診したそうです。
そして言われた疾患名がガングリオン。
大きくなるようなら中の液体抜きましょうとか
潰しましょうとか言われたけど何も変化ないままで
現在に至る…との事でした。
それでちょっと見せてもらった結果…
ガングリオン!…ではなく、
示指伸筋という筋肉が無くて、
手短指伸筋という筋肉がある破格の一種でした。
破格っていうのは本来ある筋肉が退化していたり、
筋肉のくっつく場所が違ったり、
筋肉の数が多かったりなど本来の形態とは違う
変異しているもののことです。
今回見つかった手短指伸筋とは、
手背に時折見いだされる破格のひとつです。
臨床的には、ガングリオンと誤解されて手術を受けることもあって、
手の外科が専門でない場合は医師でも知らないこともあるんです。
一応、人の約3%に見いだされると言われていて、
特徴としては手背に縦長な紡錘形の腫瘤、弾力性がある、
指を伸ばすとで目立ち、曲げるとでやや扁平になる感じです。
ガングリオンであれば一般的には円形で、指の屈伸で形が変化しません。
今回の患者さんの場合は誤診というようなものではなく、
単純にこんな破格の存在を知らなかったというだけですが、
悪いものと思っていても実は大丈夫なもの。
逆に大丈夫と思っていても実は大変なもの。
患者さん自身がこれを判断するのは難しいことです。
そして、とても大事な事です。
なので、ご自分の身体の事でわからないことや、
気になる事があれば放置しないようにしてくださいね。
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今回はここまで。
気になる事がある、
詳しく話を聞きたいという方は
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